朝起きると顎が疲れるのはなぜ?食いしばり・歯ぎしりと頭痛の関係

 

「朝起きると顎が疲れている」

「頬やこめかみが重く感じる」

「目覚めたときから頭が痛い」

「口を大きく開けにくいことがある」

このような症状はありませんか。

その背景には、睡眠中の食いしばりや歯ぎしり、顎関節や咀嚼筋への負担が関係していることがあります。

登戸こども&おとな歯科では、むし歯や歯周病の治療だけでなく、食いしばりや噛みしめ、顎関節の不調、それらに伴う頭痛や首・肩のつらさについても診療しています。

今回は、朝起きたときに顎が疲れる原因と、食いしばり・歯ぎしり、頭痛との関係についてご紹介します。

 

 

睡眠中も顎の筋肉は働いています

食いしばりや歯ぎしりは、医学的には「ブラキシズム」と呼ばれます。

上下の歯を横にこすり合わせる動きを「グラインディング」、強く噛みしめる動きを「クレンチング」といいます。
一般にいわれる歯ぎしりはグラインディング、食いしばりはクレンチングにあたります。

歯ぎしりは音が出ることがあるため、ご家族から指摘されて気づく場合があります。一方、食いしばりはほとんど音が出ません。
そのため、本人も周囲も気づかないまま続いていることがあります。

睡眠中に強く噛みしめたり、歯を繰り返しこすり合わせたりすると、顎を動かす筋肉に負担がかかります。
その結果、朝起きたときに顎や頬、こめかみなどに疲労感や重さを感じることがあります。

 

 

顎の疲れと頭痛は関係することがあります

顎を動かす筋肉の一つである側頭筋は、こめかみの周辺に広がっています。食いしばりや噛みしめによって側頭筋や咬筋が緊張すると、顎の疲れだけでなく、こめかみ周辺の重さや頭痛として感じることがあります。

また、顎関節症と片頭痛や緊張型頭痛は、同じ患者さんに併存することが少なくありません。
研究でも、痛みを伴う顎関節症と一次性頭痛との間に関連がみられることが報告されています。

ただし、これは「頭痛の原因はすべて噛み合わせである」という意味ではありません。
片頭痛、緊張型頭痛、睡眠不足、眼精疲労、ストレス、服用している薬、睡眠呼吸障害など、頭痛にはさまざまな要因があります。

大切なのは、最初から原因を一つに決めつけず、医科と歯科、それぞれの視点から状態を確認することです。

 

 

食いしばり・歯ぎしりによるサイン

食いしばりや歯ぎしりの影響は、顎の疲れだけではありません。次のような症状が現れることがあります。

  • 朝、顎や頬の筋肉が疲れている
  • こめかみが重い、頭痛がある
  • 首や肩のこりを感じる
  • 口を大きく開けにくい
  • 噛んだときに特定の歯が痛む
  • 歯の先端が平らにすり減っている
  • 歯が欠けたり、細かな亀裂が入ったりする
  • 詰め物や被せ物が繰り返し外れる
  • 冷たいものが歯にしみる
  • 頬の内側や舌の縁に歯の跡がついている

ただし、これらの症状があるからといって、必ず食いしばりや歯ぎしりが原因とは限りません。
むし歯や歯周病、顎関節症、神経の痛みなどでも似た症状が現れるため、歯や顎、筋肉、顎関節の状態を総合的に確認することが大切です。

 

 

原因は噛み合わせだけではありません

以前は、歯ぎしりや顎関節症は、主に噛み合わせの悪さによって起こると考えられていました。

しかし現在では、食いしばりや歯ぎしり、顎関節症を、歯の噛み合わせだけで説明することはできないと考えられています。

睡眠中の脳や自律神経の活動、ストレス、生活習慣、飲酒、喫煙、服用している薬、睡眠の質、睡眠呼吸障害など、複数の要因が関係します。
歯並びや噛み合わせだけを見て判断するのではなく、症状が起こる時間帯や生活背景まで確認する必要があります。

登戸こども&おとな歯科では、頭痛や肩こりがあるからといって、すぐに歯を削って噛み合わせを変えるのではなく、まず歯の接触状態や顎の動き、咀嚼筋、顎関節などを確認します。

 

 

日中の「歯の接触癖」にも注意しましょう

食いしばりは、眠っている間だけに起こるものではありません。

仕事や家事に集中しているとき、パソコンやスマートフォンを操作しているときに、無意識に上下の歯を接触させていることがあります。これを「歯列接触癖(TCH)」と呼びます。

本来、食事や会話をしていないときは、上下の歯の間にわずかな隙間があります。
強く噛みしめていなくても、長時間歯を接触させ続けることで、顎の筋肉や関節に負担がかかる可能性があります。

デスクワーク中に顎やこめかみが疲れやすい方は、ときどき口元を確認してみてください。

「唇は閉じても、上下の歯は離す」

「肩と顎の力を抜く」

この二つを意識することも、顎の筋肉を休ませるための一つの方法です。

 

 

マウスピースで歯や顎を守る方法もあります

歯科医院では、お口の状態に応じて、就寝時などに使用するオーダーメイドのマウスピースを作製することがあります。

マウスピースには、歯や詰め物、被せ物を過度な力から守り、顎関節や咀嚼筋への負担を軽減できる可能性があります。

ただし、マウスピースを装着すれば、歯ぎしりや頭痛が必ずなくなるわけではありません。症状の原因や状態によって、期待できる効果は異なります。
また、噛み合わせに合わないマウスピースを長期間使用すると、かえって歯や顎に負担をかける場合があります。

市販品を自己判断で使い続けるのではなく、歯科医院でお口に合ったものを作製し、装着後も定期的に状態を確認することが大切です。

 

 

頭痛がある場合は医科の受診も大切です

食いしばりや顎関節の不調が頭痛に関係することはありますが、頭痛には脳や血管などの病気が隠れている可能性もあります。

突然経験したことのない激しい頭痛が起きた場合、手足のしびれや麻痺、ろれつの回りにくさ、意識の変化、発熱、繰り返す嘔吐などを伴う場合は、歯科ではなく、速やかに医療機関を受診してください。

また、頭痛外来や脳神経外科などを受診しても大きな異常が見つからず、朝の顎の疲れ、歯のすり減り、噛みしめ、顎関節の違和感などがある場合には、歯科的な評価が役立つことがあります。

歯科での診療は、医科の頭痛治療に代わるものではありません。
必要に応じて医科と連携しながら、顎関節や咀嚼筋、歯の接触状態から症状との関係を確認することが重要です。

 

 

登戸で顎の疲れや頭痛が気になる方へ

朝起きたときの顎の疲れや頭痛を、「仕事が忙しいから」「ストレスのせいだから」と放置していませんか。

食いしばりや歯ぎしりが続くと、顎やこめかみの疲れだけでなく、歯のすり減りや亀裂、詰め物・被せ物の破損などにつながることがあります。

大切なのは、最初から原因を噛み合わせだけに求めることでも、頭痛と歯は関係ないと決めつけることでもありません。
歯や顎にどの程度の負担がかかっているのか、頭痛と顎の症状がどのように重なっているのかを確認し、必要な対策を考えることです。

登戸こども&おとな歯科では、歯のすり減りや亀裂、詰め物・被せ物、歯周組織に加え、顎関節、咀嚼筋、歯の接触状態などを確認します。
必要に応じて、大切な歯をできるだけ削らず、オーダーメイドのマウスピースなどを用いた保存的な対応をご提案します。

登戸周辺で、朝の顎の疲れ、食いしばり、歯ぎしり、頭痛や肩こりが気になる方は、登戸こども&おとな歯科へご相談ください。

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参考文献・エビデンス

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